意中の相手と一線を越える方法!イジメの撲滅が不可能に近い理由 中野信子 脳科学者

意中の相手と一線を越える方法

好きな相手と、話も出来て仲もいいのに、なかなか一線を越える事が出来ないとお悩みの方もおられるかもしれません。

一線を越えるのは難しくない

意中の相手と一線を越える事は、実はそんなに難しい事ではありません。

脳には、

「社会規範上どうなのかな…」

「年齢的にどうなのかな…」

といったブレーキをかける領域があります。

その領域を、前頭前皮質背外側部というのですが、おでこの脇あたりの少し奥に位置しています。

この機能が高い人は、一般に頭のいい人と呼ばれる人です。

つまり、頭がいい人であるがうえに、色々と考えてしまい、前に進めないという状況になってしまうのです。

意中の相手と一線を越える方法

意中の相手と一線を越えたいのであれば、前頭前皮質背外側部の働きを抑えればよいという事になります。
その方法として有効なのが、

その1:お酒を飲む事

その2:寝不足になる事

その3:疲れる事

という方法です。

不倫と睡眠時間の関係性

実際に、不倫をしている人とそうでない人の睡眠時間を測定した所、不倫している人は、睡眠時間が短かいというデータが出ました。

不倫をしている結果、睡眠時間が短くなったのか、睡眠時間が短いから不倫をしているのかは分かりません。

ですが、前頭前皮質の機能が低くなる事は確かですので、一線を越えやすくなるのだろうと推測できるのです。

イジメの撲滅が不可能に近い理由

人はイジメをやめられない

個人としては、イジメをやっていけない事くらい、よくわかっている事です。

ところが、イジメが一向に無くならないのはなぜなのかと考えた時に、社会的に排除されるべき人を、自然に誰かが検出し、寄ってたかってその人を攻撃しているという事が分かってきたのです。

人間はなぜ集団を作るのか?

人間の体は、非常に脆弱に作られています。

他の哺乳類の中だけで比べても、足もさほど速くは無いですし、戦う力もそんなに強くはありません。

クマと戦ったら、9割9分、人間が負けるでしょう。

ところが、人間だけがなぜこんなに繁殖しているかといったら、弱い個体を犠牲にしながら、多くの個体が生き残るという選択肢を取って来たからに他なりません。

つまり、人間にとって、集団を作るという事が、最も大きな武器だと言えるのです。

人間にとっては、社会性こそが武器だったのです。

いじめられる人間の特徴

集団を作る機能を壊す人が現れると、その集団を作る機能を壊す人が、最も脅威であるという事になります。

そのため、その人を排除するか、その人の振る舞いを、逸脱した振る舞いから、普通の振る舞いに戻って貰う事を狙い、攻撃する事が、命を守るうえで、一番大事な行動という事になるのです。

逸脱した人間を許すと?

一人だけズルをするなど逸脱した行動をする人を許してしまうと、自分もズルした方が得だと考える人が出てきて、共同作業をしなくなる人が増えてしまいます。

そうすると、農耕などで成り立っていた、人間の共同社会は崩壊してしまいます。

社会の崩壊を避けるために、最初にズルをした人を許さず、制裁を加えるのです。

この制裁を加える事を「サンクション」と呼びます。

サンクションという用語は、社会心理学や行動学で使われる学術用語です。

滅びる集団の特徴

ズルをする個人に対して、サンクションを加えない集団は、集団ごと滅びてしまいます。

そのため、集団を維持するために、サンクションが発達してきたという側面が否めないのです。

タダ乗りする人

集団の中で、一人だけズルをして得をしようとする人の事を「フリーライダー」と呼びます。

女性などで、多少可愛く、権力者にすり寄って、世渡りをしているような人がいたとします。

そうすると、最初は何となく

「あの人も大変でそうやっているんだな」

と思う人もいます。

ですが、途中で誰かが変だと思い始めます。

「あの人は、美味しいトコ取りしているんじゃないかしら」

という風に、なんとなくみんなが思い始めます。

そうすると、一気に攻撃に転じる事があるのです。

「あんなズルしている女は許してはいけない」

との事で、排除する機運が高まってしまうのです。

制裁は社会正義

恐ろしい事に、一旦フリーライダーへの攻撃の機運が高まると、その人に対して

「攻撃は社会正義である」

「こんなに悪いヤツは許しちゃいけない」

「攻撃されてもいいだけの事をしたんだ」

という事で、悪口を言ったり、攻撃をしたりする事をためらわなくなってしまいます。

なんなら、その行動に、快感すら覚えてしまうという恐ろしさがあるのです。

イジメは快感

ズルをする人の振る舞いを変えるために攻撃を加えるという事は、必ず相手からの仕返しも想定されます。

仕返しのリスクを想定しながらも攻撃を加えるという事は、なんらかの得が無ければなりません。

その得というのは、実際には、自分にとってはあまり無く、集団にだけ得があるというのが現実です。

自分にとっては、メリットが何も無いのに、集団の為に攻撃するという事に対して、何か個人にもメリットを作らければならないという事で脳が作ったのが

「イジメをする快感」

というわけなのです。

みんなが寄ってたかってイジメを行うと、そこにゲーム性や、楽しみを見出し、イジメる人が出てきてしまいます。

そこには、リベンジのリスクを上回るだけの喜びを作ってまで、集団を維持しなければならないといった経緯ががあったのです。

人類の繁栄の為に、脳が何万年もかけて作り上げてきた脳の仕組みなのです。

イジメを撲滅するのが極めて困難な理由が、少しは感じていただけるのではないでしょうか。

参考図書:ヒトは「いじめ」をやめられない  
 
 
 

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