出産後女性の脳は変化する!なぜ人間は差別をしてしまうのか?愛国乙女の正体 中野信子 脳科学者

特定の人種や民族に対して、憎しみを煽るヘイトスピーチが大きな社会問題になっています。

そして、戦争というのもある意味、差別が増幅して引き金となってしまう事もあります。

どうして、人間は差別をする脳を持っているのだろうと、悲しくなる事も…

なぜ人間は差別をしてしまうのか?

これは、非常に根深い問題ですね。

差別をする人を、また差別するという状況も生まれてしまいがちです。

差別する人の脳はどうなっているのかというと、一言で言えば、

「仲間想い」

とい言う事が出来るんですね。

青シャツ黄シャツの実験

ある実験があります。

通称、青シャツ黄シャツの実験と呼ばれる有名な実験です。

人間は、同じ考えの人や、同じ属性を持つ人と、1ヵ月くらいでも過ごすと、それだけで共同体意識が芽生えて、その帰属する集団と、それ以外の人を区別するようになります。

自分の属している集団ほど過剰に高く評価して、自分の属していない集団を、過剰に低く評価するといった傾向が出てきます。

差別を助長する愛情ホルモン

これには、オキシトシンという物質が関与しています。

オキシトシンという物質は、愛情ホルモンという名前で呼ばれる事が多いです。

幸せホルモンとも呼ばれますね。

一頃、人と人との絆を深めるモルモンといって、もてはやされた事もありました。

なのですが、人と人との絆が深まるのは、仲間うちだけなんですね。

オキシトシンが増えると、仲間に対する気持ちは確かに高くはなるのですが、よそ者や、ルールから逸脱した人に対する攻撃的な気持ちというのは、より高まってしまうんです。

つまり、差別意識が高まってしまうという事なのです。

オキシトシンはいつ分泌されるのか?

オキシトシンがどういう時に出るかというと、特に女性の出産時に出るんですね。

陣痛促進剤として使われる事もあるくらいで、人間のオキシトシンは、もっとたくさん出るんです。

なので、出産を経験した女性の脳というのは、出産されていい女性の脳と比べると、実は少し変化しているのです。

母の脳になっているといいますか…

オキシトシンがたくさん出やすい脳になっているという事が言えるんですね。

男性でもオキシトシンは出るのか?

オキシトシンは、男性には出ないというわけではありません。

男性でも、小さいお子さんと暮らされていたり、犬を飼っていたりすると、そうでない人よりも、オキシトシンのレベルが高かったりします。

出産で強まる愛国心

女性は、出産をきっかけに、子供を守りたいという気持ちが高まって、愛国に目覚めてしまう女性、愛国乙女のようになる人も、なかにはいらっしゃいます。

一番怖い動物

ハンターなどに、一番怖い動物は何かと聞きますと、

「出産後のメスが一番怖い」

という返事が返ってきます。

なりふり構わず自分の身内を守ろうとして、よそ者を攻撃するという行動が、オキシトシンによってプロモートされているんですね。

人間も同じで、自分の子供や仲間を守ろうと思うあまりに、他者を差別したり、あるいは、そうでもない相手やよそ者に対して、過剰に振舞ったり、恐怖を覚えたりという事もあるのです。

それが、集団間の対立を煽ってしまったり、差別意識を強めてしまったり、という事に繋がるという事が言えるのです。

オキシトシンは出ない方がいい?

オキシトシンがあまり出ない人同士が集まれば、確かに差別は無くなります。

ですが、一方で共同意識も無くなります。

この、オキシトシンが出にくいタイプの人を一言でなんと呼ぶかというと、

サイコパス

と呼ぶのです。

合理的にしか物事を考えない、義理人情を捨て去って、経済的合理性のみによって生きる人たち…

相手が損しようが、自分は得しましょうという人たち…

こういう人たちばかりの世の中は、義理人情も何もない、殺伐としたものになります。

差別は無くならない

差別するする人というのは、無くなる事はありません。

ですが、私たちは、

「差別はどうしてもしてしまうものなのだ」

という事を意識して、これをなるべくしないように、手綱を引きながら、でも仲間を大事にしながら、微妙なバランスの上で、人間社会を続けていくというのが、現代人の課題なのかもしれません。

多かれ少なかれ、差別心というのは、人間だれしも持っていて、

「その差別をしている自分って嫌だな」

と思って、葛藤したりする事がありますよね。

要は、差別を感じてしまった気持ちと、戦えるかどうかの問題とも言えますよね。

仲間に愛情を感じている人は、仲間以外の人を差別していないか、もう一度考えてみましょう。

参考図書:あなたの脳のしつけ方  
 
 

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